2013年10月18日金曜日

スエーデンルーテル教会でも初の女性大監督(Archbishop)


スエーデンルーテル教会は1015日、アンティエ・ヤケレン監督を初の女性大監督に選出した。来年6月に正式に就任する予定。

選出の記者会見においてヤケレン次期大監督は特に宗教改革500年記念に言及し、先日発表されたルーテル=ローマ・カトリック共同文書『対立から交わりへ』が、宗教改革の理解に関して初めて両教会にとって共同の出発点となりうると語り、両教会の対話と出会いが深まり、今日の世界の状況の中でキリストの教会として共通の使命を果たしていく出発点になるであろうと、積極的な期待を述べた。


 

2013年9月25日水曜日

確かに本物の「メリアン聖書」!

(2013/9/25)
今の時代は正確な復刻版の印刷で、そっくりさんがすぐできてしまう時代。
  三鷹の図書館で見つかった聖書が写真で見ただけで、「メリアン聖書」と判定できても、手にとってみてみなければ、本物とは断定できない。そこで去る19日、三鷹まで出かけた。
 
こういう場合の常識として、まず白の手袋をつけることから始まる。私の手脂が古い紙につくことがあってはならないからだ。表紙から1頁ずつめくっていく...。紙は確かに今のものではない。今の復刻版のオフセット印刷でもなく、確かに活版印刷だ。  中表紙の記述もルター訳の旧新約聖書にメリアンの銅版画の挿絵を多く入れたものとある(これは写しに基づいて帰宅後ドイツ語を現代文字にして、逐語訳をしておいた)。
  メリアンの挿絵は精密で、繊細、きっと克明に見れば「三十年戦争」時代の民衆の憂いの跡をとどめて、感銘を深めることだろう。手に取ってみた実物での発見はこの聖書に、現代のものと同じ「節」が入っていたことだった。これまた帰宅して調べてみたところでは、ルターの没後すぐ1551年には新約に、1553年には旧約に節が入り始めたという。聖書の各国語での普及がもたらした結果だったのである。大分痛みがあるから、少し修復作業が必要だろうということになった。
 







 
しかし、このちょっとした発見からすぐのこと、9月23日の「一日神学校」では、図書館で特別展示をした。当日の来会者数百人の中から百五十余人の人が図書館を訪れて、この展示に感動していたという。修復がなったときにはまた、定時の展示が行われることだろう。宗教改革五百年に向けての、日本での小さな、しかし嬉しい発見である。(徳善義和)

2013年9月11日水曜日

東京/三鷹のルーテル学院図書館で、1630年印刷のルター 旧新約聖書発見!

(2013/9/11)
 




  先年図書館の耐震改修を行ったルーテル学院大学・神学校だが、4階に積み上げられていた未整理の本を整理していたところ、大判の古いルター訳旧新約聖書が発見された。1630年シュトラスブルクで印刷されたものであり、最近でも40年近く、未整理図書として4階のかなり高温多湿の空間に放置されていたために、いささか痛みや虫食いが見られるものの、まごうことなく1630年印刷の実物である。  
  何年か前シュトゥットガルトの図書館で、同じように未整理の本の中から、ルター自身の書き込みのあるルター訳聖書が発見された、とドイツのある日刊大新聞がスクープして大騒ぎになった(これは結局筆跡鑑定の精査の結果、ルターの弟子がルターの筆跡を真似て書き込んだものだろうという結論に達した)。こういうことがあるものである。そこでまずはいささか調べてみた。

 そもそもグーテンベルクの活版印刷の発明以来10年ほどのこと、シュトラスブルクは1466年以来活版印刷の町、その印刷の多くはルター以前のドイツ語訳聖書の部分出版などで、1518年までに十数種類のものが知られているようである。この実力が認められていたから、ルター訳の聖書ができるとアウグスブルクに次ぎ、ニュールンベルクに先立って、その印刷を始めている。この伝統を引き継いだのがL.ツェットナー(1551-1616)とその子孫の印刷所である。この印刷所が1630年にこの旧新約聖書を印刷、出版したわけである。
 この聖書には特別に注目が集まる。M.メリアン(1593-1650)の銅版による挿絵が多く印刷されているからであって、特別に『メリアン聖書』と呼ばれているほどである。メリアンはフランス、ドイツ、オランダで銅版画の修業をした後、銅版画師でもあった伯父の求めにより、1624年にフランクフルトで聖書の挿絵に取り掛かり、1625-27年の間に250枚の銅版画を製作したという。これを用いて1630年にルター訳旧新約聖書を出版したのがツェットナー印刷所だったわけであり、17世紀の聖書とその挿絵の印刷史、美術史上の傑作と言われている。それは最近復刻版が出版されていることでも証明されよう。
今回三鷹で見つかったものもインターネットの検索で調べる限り、ほぼこの『メリアン聖書』そのものであるらしい。しかるべく修復されて、適切に展示も、研究もなさるとよいのではなかろうか。 
                                                                                                                      (徳善義和)   


2013年9月9日月曜日

一致に関するルーテル=ローマ・カトリック委員会

8/14のブログに書いた委員会が京都で開催された。この委員会は、教会の一致に関する事柄をバチカンと世界ルーテル連盟の間で神学的に検討する委員会で、毎年継続的に開かれてきている。ルーテル側からは共同議長のエーロ・フオヴィネン監督(フィンランド)はじめ10人、カトリック側はウイリアム・キーニー司教(英国・今回は欠席)が共同議長となって10名、合計20名で構成される。今回の主題は「洗礼と交わりの成長」。様々な国でカトリック教会とルーテル教会の間で「洗礼相互承認」が行われているように、今はまだ一致していない聖餐での交わりまでに至る神学的・実践的根拠を確立することが「交わりの成長」という言葉の意図だ、と我らが鈴木浩委員(日本福音ルーテル教会)はおっしゃられた。 先の4年間の討議の成果が本年6月17日に発表された「対決から交わりへ」という共同文書であるが、この出版まで何年も会議を重ねてきたように、このテーマでも対話の積み重ねが必要になり、「対決から交わり」に至った場合よりももっと時間がかかることも予想されているそうだ。

2013年8月31日土曜日

『宗教改革500年』記念企画あれこれ ~ルター・ボンボン(ルター飴)~


先生はルターとゆかりが深いですから」と添え書きして、日本キリスト教団の先生から私のところに、「ルター・ボンボン」という赤い大袋に入ったあめ玉が送られてきた。
袋の表にはウィンクしたルターが「1031日は?」と問い掛けている。裏にはこういう説明がある。「『甘いものか、酸っぱいものか』と問い掛けながら、1031日には多くの子どもたちが戸毎に訪ねて回る。甘いものを上げない人には、ハロウィーンのシッペ返しが見舞う。クリスチャンなら、このルター・ボンボンを上げて、『今日は宗教改革記念日だよ』と、この日の意味を思い起こさせるとよい。
15171031日にマルティン・ルターは95箇条の提題をウィッテンベルクの城教会の扉に掲示した(という)。これによって彼は世界を変えたのだった、と」
ハンブルクからシュレスヴィッヒ・ホルシュタインにかけての北エルベ福音ルーテル教会広報部の発案という。なんでもやってみるものだ!この企画には、他にもルターの紋章の入ったクッキーもあるのだからなかなか念が入っている。(tokuzen

2013年8月16日金曜日

アメリカ福音ルーテル教会に初の女性総裁監督。

(2013/8/16) 歴史に新しい風が吹いた。日本福音ルーテル教会の姉妹教会であるアメリカ福音ルーテル教会(ELCA)で、主題を「常に新しくされて」と掲げ、8/12~17日にかけて総会が行われた。この中で8/14、次の総裁監督に、北部オハイオシノッドのエリザベス・イートン氏を監督に選出した。同氏はELCA初の女性総裁監督となる。Elizabeth Eaton師=Presiding Bishop 2007年以来、オハイオ州北東シノッド監督、58歳。夫は聖公会司祭、二女の母。

2013年8月13日火曜日

世界でも、2017年に向けた行事はじまる中、日本でも...。


(2013/08/14)2017年の宗教改革500年記念は、ドイツのみならず世界中での取り組みとなっている。
ンド合同福音ルーテル教会では、青年たち約百人がタミル・ナドゥのチェンナイに集まり、2017年の宗教改革500年記念に向けて、全国的にも各地でも、教会レベルの諸行事に加えて、青年たちのプログラムを企画、実現することを話し合い、教会の理解と協力を求めたそうだ。青年たちの関心はとりわけ、「社会における正義と平和を促す」ことに向けられているという。
我々、日本福音ルーテル教会では、昨日から、「ルーテル(LWF)・ローマカトリック国際対話委員会」が開催されている。カトリック側から10名、ルーテル側から10名と、総勢20名の委員が京都に集まって、13日から17日までの会議で、同じ席に着き、諸々の事柄について意見交換をもつ。明日15日は、日本福音ルーテル教会議長も京都に入り、歓迎レセプションが行われることになっている。日本の暑さには既に閉口しているようであるが、豊かな対話の時となるように祈りが捧げられている。