2014年12月26日金曜日

宗教改革500年記念シンボルマーク表彰式

(左から、坂本信也さん 滝田浩之牧師、南端久也さん:JELC大阪教会礼拝堂にて)

 
2014年12月25日、前夜の降誕祭礼拝の余韻冷めやらぬJELC大阪教会にて、「宗教改革500年記念シンボルマーク表彰式」が行われました。

このデザインを制作されたお二人、坂本さんは大阪、南端さんは兵庫にお住まいであり、今回はJELCを代表して、全国常議員の一人である滝田浩之西教区長より表彰状が贈呈されました。

坂本さんからは「自分の叔父がバプテスト教会の牧師。幾度かその礼拝堂を訪ね、静かな時間をもたせてもらっていた。その時にイメージしていた感覚をデザインにしてみた」と応募の動機をうかがいました。

このシンボルマークは、JELCのホームページに「宗教改革500年記念事業」のページから、どなたでもデータのダウンロードできます。記念事業の一環として、全国の各教会や施設、学校、幼稚園・保育園等で広く活用していただければと願っております。


2014年12月19日金曜日

発表 宗教改革500年記念事業シンボルマーク





宗教改革500年記念事業シンボルマーク
【十字架】
十字架はキリストの苦しみのしるし。しかし、それは、神の愛と恵みのしるし。
十字架は、つながりのしるし。垂直には神と人、水平には人と人。
そして十字架は、私たちの希望のしるし。交わる点には希望の灯がともる。
【手】
神の恵みを受け取った手。
それは、感謝と平和を求める心を宿し、導かれて祈りの姿とされる。
そして祈りは、恵みを分かち合うための手とされる。
【色】
5つの色は、全世界。
神の恵みと福音が全世界へと伝えられた歴史を証しする。
500年前に起きた改革の世界史的な意義を思い起こし、世界中で共に記念する時となる。
日本福音ルーテル教会

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応募総数108作品。
宗教改革500年記念事業シンボルマークのために、海外からの応募も合わせ全国各地から作品が寄せられました。教会関係者のお名前もありましたが、それ以外にも広く多くの方が関心を持ち、500年を記念する歴史的な歩みへと連なってくださいました。感謝致します。

機関紙「るうてる」紙上、JELCのウェブサイト、フェイスブックページ、加えて全国5教区それぞれのウェブサイトで公募を展開しました。さらに、一般のインターネット公募サイト、公募専門雑誌、そしてキリスト新聞といったメディアも活用することが出来ました。Eメールや郵便で次々と個性に富んだ作品が届けられるのは、嬉しいことでした。そしてそれぞれに宗教改革やルターについて、また聖書や信仰などを豊かに表現していました。

宗教改革日である10月31日に募集を締め切り、選考に入りました。1つを選ぶことは簡単ではありませんでしたが、有識者を交えた選考委員会を組織し、ようやく優秀賞を選定しました。あわせてJELC常議員会において承認をうけ、正式にこのマークを用いていくことが決定しました。

優秀賞に選ばれた作品は、二人の方の合作で制作されました。作者は大阪府に在住の坂本信也さんと南端久也さんです。企業ブランドや商品の企画やデザインにコンビで携わって来られたそうです。お二人には表彰状と共に賞金が贈られます。

デザインはシンプルさの中にキリスト者の群れである教会が大切にしてきたこと、加えてこれからも大切にしていきたいことが表現されています。

十字架と祈りの手で構成され、カラー版ではオリンピックのシンボルにも用いられ全世界を表現する5色を用いています。青の部分だけがおなじみの色と少し異なりますが、これは世界ルーテル連盟のシンボルマークにも用いられているフェイスブルー(信仰の青)と名付けられた色を使用しています。教会内だけではなく、一般の社会においても受け入れられるものと思います。

今後、各教会や関係施設、学校などでも積極的に活用いただけるよう、他の素材とあわせて提供し、宗教改革500年の恵みを感謝のうちに味わい、希望をもって共に歩みたいと思います。


2014年11月27日木曜日

シンボルマーク優秀賞決まる!



宗教改革500年記念事業シンボルマークへのご応募をありがとうございました。

多くの方が関心を寄せてくださり、海外からのものも合わせ、全国各地より、108もの作品の応募がありました。感謝いたします。

当教会選考委員会、また常議員会において、審査ならびに選考を行い、優秀作品を決定しました。

優秀賞に選ばれた作品は、二人の方の合作でした。
制作者は、坂本信也さんと南端久也さんです。
おめでとうございます。

以下、受賞の喜びを寄せてくださいました。
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このマークが貴教会の宗教改革500年記念事業の一助となり、
これをきっかけにルターの思いが流布することを切に望んでいます。
ほんとうにありがとうございました。
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確定したシンボルマークは、来月公表し、宗教改革500年記念事業推進のために用います。

 2014年11月27日
 日本福音ルーテル教会




















2014年10月30日木曜日

「エンキリディオン小教理問答」出版(宗教改革500年記念事業推奨図書)



新訳『エンキリディオン小教理問答』マルティン・ルター著 ルター研究所訳
 2014年10月31日、リトン発行


●宗教改革。
 世界史に刻まれた神の出来事から500年。その節目に私たち教会は、自身の歩みを問われるだろう。そして、私たち教会はその意味を証しするのだ。その中心にあるのは神の言葉である。マルティン・ルターがそうであったように、私たちもまた神の言葉に立ち、また神の言葉を指差すのである。

 日本福音ルーテル教会は、記念事業として「出版から活字」「全国巡回企画」「記念大会開催」との3本柱を立て、この節目に立ち、そこから歩みだそうとしている。そのためのシンボルマークの選考も行われている。

 計画されていることは、全体でなすべき最低限と考えられていることであるが、当然、各地の教会や関係施設が、大げさに言えば社会に対してルターとその精神を提示する拠点として生き生きと存在することが500年の一度の機会にふさわしいことだろう。
 企画展は、宗教改革が当時の印刷技術の発明と発展との深い関わりのうちに進められたことから、印刷業界との協同を模索している。ルターとルターの指差した神の言葉を広く一般に呼びかけるものとしたい。記念大会は、対立から交わりへと移行してきた500年の歴史を意識し、和解のしるしをわかちあうものとしたい。

 そして、それらのために私たち自身が宗教改革とその遺産に学び、その信仰を養われ、育てられ、それをもってさらなる対話を進めるために、共通の文書を土台として学ぶことを推奨したい。それはあたかも、改革者たちが刷り上がった文書から吸収し、変革をもたらす力を得たのと同じように。

 本事業では、み言葉へと導かれる4つの図書を提示する。すでに第1の推奨図書となる『マルティン・ルター』(徳善義和著)は出版され、広くわかちあわれている。

 今年の宗教改革日には第2の推奨図書として『エンキリディオン小教理問答』(ルター研究所訳)が出版される。本書は「小教理問答」の新訳である。「必携」という意味のエンキリディオンという言葉が付せられた。

「子ども達に繰り返し教え、家に座っている時も道を歩く時も寝ている時も起きている時も、これを語り聞かせなさい」(申命記6・7)とは、モーセが次の世代の人々へと発した律法と共にある生活への奨めであるが、ルターはまさに「小教理問答」を携えて、それをいつでも思い起こし、信仰の要点を味わい、それに養われ、今、直面することに対してどう生きるべきかを定める力を得るようにと考えたのではないだろうか。本書がそのように活用されることを期待している。

※ルーテル教会関係者への推奨のために、特別価格での頒布も行っています。
 詳細は、各教会宛に送付済の案内を参照ください。


2014年6月25日水曜日

2017年 ルーテル世界連盟のモットー

LWF


2017年 ルーテル世界連盟のモットー

ルーテル世界連盟(LWF)は2017年の宗教改革500年と連盟の大会とを、ひとつのモットー「神の恵みによって解放される(自由とされる)」の下でもとうと計画している。

このモットーは16世紀の宗教改革にとって重要だったが、今日の世界の中にあるルーテル教会全体にとっても重要だという認識からである。
モットーと共に、同一のロゴも公にしてこの年を世界中で覚えたいと願っているとのことである。


これは6月17日からインドネシアのメダンで開催された今年のLWF理事会で協議され、決議されたものである。

LWFの次の大会は2017年5月にナミビアの首都ウィントフック(Windhuk)で予定されており、「宗教改革のエキュメニカルで、グローバルな次元を明らかにする」ものとなることが期待されている。


2014年6月19日木曜日

マンスフェルトのルターの家



「私はマンスフェルトの子」とルターは言っていた

ルターが一番長く住んだのはウィッテンベルクである。

その次に長いのは幼少年期14年を過ごしたマンスフェルトである。

そこにはルターの両親が住んでいた家が今も残っていて、その1室はルター博物館になっている。

新しい展示ケースの中には、ビー玉とも言うべきものが3つ展示されている。

これは2003年にこの敷地内で掘り出された、ルター家のゴミ捨て場?から掘り出されたものの一部である。

炭素同位元素で年代決定をしたところ、1500年前後のものと確認されたという。
ルターは兄弟と一緒にこのビー玉で遊んだのだろうか。

掘り出されたものの中には毛織物の生地の切れ端とか、小鳥を食べた残りの骨とかもあったというから、その頃になるとルター家はほどほどの生活水準だったことも推測される。

こうした成果が新しい展示に生かされていて、ルターの幼少年期を察する手掛かりを与えてくれると思われる。

ルター通になるならば、ルターの足跡を尋ねる旅の日程に、このルターハウスの小さな展示も欠かせないのだろう。

2014年5月26日月曜日

『メリアン聖書』学内公開

 ルーテル学院大学・神学校で昨年未整理図書の中から発見された『メリアン聖書』は専門家の修復を経て大学に戻ってきていたが、去る21日図書館と神学校の共催でその学内のお披露目の講演会と展示が行われた。

 こういう著名な古い聖書などは多くの場合愛書家の理事長あたりが学校に蒐集しても、学生にはなかなか実感が持てないのが普通だが、去る21日午前、学内公開で徳善教授の講演と展示が行われ、学生70人ほどが参加して、「わが大学にこういう珍しい、古い聖書あり」を実感した。

 同種の講演と展示の企画を来る9月23日、恒例の『一日神学校」の催しの際に開催して、この大学を後援する教会関係の人々にも、「わが大学にこういう珍しい、古い聖書あり」を実感していただく予定である。こういうところに小さい大学の親しみある良さが出てくると言えるだろう。

ライプツィヒ宗教改革導入から475年!

1539年聖霊降臨日にマルティン・ルターがトマス教会で説教して、宗教改革の導入が周辺地域より遅れて起こったライプツィヒでは、今年の聖霊降臨日(6月8日)にこの「475年記念」を祝う由である。

  その日の特別行事はニコライ教会でのザクセンルーテル教会監督の説教に始まり、礼拝後今回市内に選定される「ルターの道」を監督が市長とともに歩き初めし、最後はトマス教会で祈りの礼拝をもって終わる由。もちろんこれらの行事にトマス合唱団が参加するのは言うまでもない。=

2014年4月15日火曜日

シートに覆われたウィッテンベルクの市教会


今ウィッテンベルクを訪れる人は残念ながら、旧市庁舎が立ち、その前に修復成ったルターとメランヒトンの銅像が立つ広場から二つの塔の上半分が見える市教会を見ることも、写真を撮ることもできないそうだ。
 ルターがしばしば説教もした教会、聖壇にルカス・クラナッハの描くルターと宗教改革を描いた聖壇画のある教会だが、目下のところ工事用の足場とシートですっぽり覆われているようだ。総額760万ユーロ(11億円弱)の予算で、内外全体を磨き上げると言うが、今年の宗教改革記念日までには内部が完成、来年中には外壁も、白い砂岩の壁がピカピカになるとか。
きれいになり過ぎて、歴史的建造物には見えなくなってしまうのではないかと、いささか心配でもある。(徳善)


2014年3月26日水曜日

『メリアン聖書』修復完成

 (2014.3.26)
昨年9月、ルーテル学院大学図書館4階の未整理図書の山の中から見つかった古い聖書が、1630年シュトラスブルクで発行のルター訳旧新約聖書であって、200を超える銅版画の挿絵で有名な、挿絵制作者の名によって名付けられている『メリアン聖書』と分かって約半年、その後こういう場合の修復専門の会社に依頼して修復中だったが、予定より早く修復が完了して、図書館に戻ってきた。

 引き渡しが3月26日に行なわれ、面目を一新して、やがて図書館で展示されることだろう。図書館では先ずは4月に学内でのお披露目の機会を設け、9月23日の「一日神学校」の際には参加者のための特別セッションや展示を企画するとのことである。

 宗教改革500年記念に向かう今、ルター訳の聖書がどのような形で民衆に親しまれ、手許に置かれたかを示す、よい実例を示すことになろう。この聖書は復刻版も出版されていて、相当の値というから、今回のオリジナルは、値がつかないほどとは言えないものの、愛好家が見ればやはり唸らずにはおれない古書と言えるのではないだろうか。

 ルターの時代から約80年、ルター自身の時には付いていなかった節がついているなどは、聖書の普及という点でも興味深い推理のきっかけを与えてくれるものである。(徳善義和)